DJI ZENMUSE-XT(赤外線サーモセンサー)の検証 その1

先日、待望のZENMUSE-XTが納品されました。

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購入したXTはZenmuse XT-R(ZXTA19FR 640×512,30Hz,19mm)というモデルで焦点距離が19mmです。

ピクセル毎に熱情報を0.1度解像度で持っておりモニター上で温度を計測することができ、また、モニター上の指定したエリア内の最高・最低温度を探す事も可能です。

撮影した写真はEXIFに熱情報をもつR-Jpegというフォーマットで記録され、ピクセル毎に温度情報を持っており、専用の解析ツールを使用して上限・下限の温度を指定することで、撮影時のモニタリングよりも詳細な温度分布での解析が可能となります。

XT-Rには何種類かの焦点距離が用意されていますが、購入した19mmはかなり画角が狭くズームした感じになります。その分、点検対象からは距離を取ることが出来るので建物・構造物の点検では安全かもしれません。ただ、広範囲をモニターする用途だと高度や距離を多くとる必要があるので少し使いづらい恐れもあります。知人が9mmの焦点距離のXT-Rを持っているので比較しましたがかなり画角が違います。使用用途によって焦点距離を使い分けるのが一番でしょう。

 

まずは太陽光パネルの検証を行ってみました。

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サーモセンサーでモニタリングしてみると周囲の温度と明らかに違う場所があります。

映像を元に現地調査すると、パネルの隙間から雑草が伸びて太陽光を遮っていました。

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この異常箇所はかなり距離がある場所からでも点検が可能でした。

 

R-Jpegファーマットの静止画からオルソフォト(航空写真)の作成が行えるのか検証してみました。コンクリート舗装の進入路があり上空を80%程度のオーバーラップで撮影。PhotoScanでオルソフォトを作成したものが以下のものです。

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作成は可能ですが、PhotoScanは温度情報なんか扱えませんから、画像処理での解析を行い最終的なオルソフォトにも熱情報はありません。

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オルソの拡大図

広域のサーモイメージを作成して画像から判断することは出来ますが、詳細な温度分布を解析することは出来ないようです。これも使用用途によって撮影方法や解析の方法を変える事が必要です。これらは他に方法があるかもしれないので今後の課題です。

 

 

コンクリート構造物や建物の外壁の検証も行ってみました。

残念なことにZENMUSE-XTはOSMOには装着出来てもモニタリングは出来ません。が、撮影は上下逆さまになりますが出来るようです(笑)。とりあえずINSPIREに装着した状態で市道の橋脚を調査してみました。

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温度異常の箇所が見つかったので、可視カメラと比較してみました。

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赤外線カメラで観測した異常箇所を確認すると、表面の塗装部分が浮き上がり、下部からの遊離石灰が見られました。コンクリートのひび割れ部分からのものだと思われ、B箇所についても同等でした。

 

当社の社屋にて検証を行いました。

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赤外線カメラでは明らかに異常箇所と思われる箇所があり周囲との温度差は2度程度でした。通常写真で確認しても異常は発見出来ません。

外壁は塗装してから一年程度しか経過しておらず傷みも無く遮熱塗料のため膜圧も厚く外からの判断は難しいかもしれませんが、外壁コンクリートの剥離やひび割れが原因だと思われました。

異常箇所の発見は出来ますが、判断をするにあたっては専門家の意見を求める事が必要であるため、この辺りは体制づくりからですね。

夜間飛行編へ続きます!