Phantom 4 RTKは測量機器なのか?!

当社でのSFMでのお仕事はすっかりPhantom 4 RTKの独壇場になり、インスパイヤ&X5(XT)の出番は赤外線のみになってしまいました…。(泣)

P4Rはコントローラーの画面が小さかったりGSRTKしか使えなかったりとイマイチな奴ですが今や手放せない存在です。

先日、ある現場でオルソ写真の作成を頼まれ、地上追従モードで対地高度100mで飛行撮影してきました。

P4R写真のMetashapeでの解析は全てのGCPは検証点としてのみ使用しており、対地高度100mでも水平・垂直とも通常は数cmに収まります。へたにGCPを評定に使用してガチガチに縛った場合はGCP以外の場所で歪が出てしまいます。

今回の現場は樹木でGCPが見えない箇所も多く全ては使用できませんでした。

PhotoAlignmentを終わらせ、写真上でのGCPを調整していくといつもより誤差が大きい…。うーん。

セルフキャリブレーションが上手くいかなかったのかを疑いましたが、そうでもなさそうな感じ。

基準点F2からF26にかけて東西方向の誤差が大きくなってる? あー、もしかしてそういう事?

発注元に基準点の観測方法を聞くと、上(F1)の方にGNSSを2点スタティックで落として、下(F26)に向けて観測して行き、上の絵では見えてないけど確定測量の基準点に付けたとの事。そこでの水平誤差が18cm程度だったそう。

なるほどやっぱりね。これでスッキリしました。

その後、確測基準点を単点RTK観測してくれて計算し直してくれたらバッチリでした。  ※もちろん当初のGCPを用いてジオリファレンスすることも可能です。RTKの撮影位置を使用したバンドル調整をそのまま使用するので地形モデルの歪もありません。

今までのUAV写真測量の精度はGCPの精度・配置などに大きく依存していたので、上記のような事は知る由もなかったのです。

まあP4Rは上空の電波状況の良い場所で単点RTK観測を数百点~数千点行い、それを元にデータを作成するから良くて当たり前って感じです。

あとはセルフキャリブレーションを確実に行える方法が確立されれば測量機器と呼んでもいいかもしれないですね。